ブラジル セラード~

“未開の地”を意味する“セラード”を冠する珈琲豆です。その所以は、かつてこの広大なエリアが、人を寄せ付けない不毛の大地だったことを意味しています。

その開発に日本が大きく関わっていたことはあまり知られていませんが、1970年代に時の首相田中角栄がセラードの開発支援を表明したことにさかのぼります。1979年にブラジル政府・日本のJICAと民間企業による農地製造事業がスタートし、20年ほどの歳月を経て不毛の大地は南半球最大の一大穀倉地帯として生まれ変わりました。そして“セラードコーヒー”の生産地としても世界に知られるようになりました。

珈琲豆は山岳地帯の斜面での栽培が一般的ですが、セラードでは標高1000mほどの高原地帯で陽射しが均一に当たり、育成にブレが出ないことから、均質な珈琲豆を安定して確保できるという利点があります。そして、何よりも雨季と乾季のメリハリのある気候は良質な豆の生育に貢献しています。

ご案内の豆はセラードの中でもその代表格の「手摘み完熟豆」です。焙煎はハイローストよりちょっと深めのシティローストに仕上げています。チョコレートフレーバーを思わせる香りと、キレのいい後口が特徴です。いつもより少し湯温を落ち着かせ、いつもよりゆっくりの速度でドリップいただくと、甘味を感じていただけると思います。甘いチョコレートとキレのいい後口のセラードの相性は抜群です!お試しください。

ブレンド やすらぎ~ホッと一息

BEANS’Actは21年前、飲み口に合わせて苦味の「すっきり」「こっくり」、バランス系の「まろやか」、優しい酸味系の「やわらか」という4種のブレンドでスタートしました。『やすらぎ』は創業から5年目につくったブレンドです。

16年前・・・お客さまから酸味を感じない「すっきり」「こっくり」は飲みやすいけれど、ちょっと苦味が勝ち過ぎて・・・「まろやか」はバランスはいいけれど、どうしても酸味を感じるの・・・と”わがまま”なリクエストを頂きました。

優しい香りと、柔らかな飲み口なのに、酸味が気にならない珈琲を目指して、創業以来の挑戦をしたのがこの『ブレンドやすらぎ』です。

その後も数々のブレンドをつくりましたが、10年を超えて愛され続けているブレンドのひとつです。まだの方はこの機会にぜひお試しください。1月中は10%増量です!

 

マンデリン トバコ ~ゆる~い時間のお供に~

インドネシアのトバ湖周辺では、昔ながらのマンデリンの風味を残す希少な品種が今も栽培されています。深いコクと濃厚な後味で“ゆる~い”ひと時をお過ごしください。

生産地はインドネシアのスマトラ島北、世界で最大級の湖トバ湖の周辺。17世紀にインド経由でアラビカ種が植樹され、オランダに富をもたらしました。しかし、20世紀初めにコーヒーの大敵「さび病」が大流行。アラビカ種が途絶えてしまいました。

以降は病気に強い、インスタントコーヒーなどの原料になるロブスタ種の栽培に移行しました。ただ、わずかに生き残ったのがトバ湖周辺です。同地で栽培されるスペシャルティは、昔ながらのマンデリンの大きな特徴でもあるアーシー感(大地の土っぽさ)を感じて頂けると思います。本格的な秋の夜長に、深い味わいをどうぞ!

 

クリスタルマウンテン~一年の想いにひたりながら~

12月は「カリブ海の真珠」とも呼ばれる『クリスタルマウンテン』を1割増量でご案内します。

上品な香りと酸味・コク・やわらかな苦み、バランスのとれた豊潤な味わいを一年の締めくくりにどうぞ!

今年は思いもよらない日常が始まり、大変なことの方が多かった年だったかもしれませんが、そのなかでもいろんな出会いがり、たくさんの気づきがありました。この一年の”ありがとう”をおもいながら・・・やさしいキューバの名品をどうぞ!

産出国のキューバもコロナ禍での栽培ですが、ここ数年は温暖化の影響か、大型ハリケーンに度々見舞われたことは記憶に新しい出来事です。そのため台風の直接的な被害だけでなく、病害虫の発生など生産に多大な影響がありました。そんななかにあっても、カリブの海のように開放的で明るい国民性から、その苦難を乗り越え、これまでにも勝るすばらしい豆の栽培をなしとげています。コーヒーを飲みながら彼らのパワーも一緒にどうぞ!

 

 

 

ブレンドこっくり~憂いの秋に~

人恋しい秋の夜長にピッタリ?長年珈琲を愛飲くださる中高年の方々に特に人気が高いブレンドです。

20年前の創業の頃は「エクストラブレンド」という銘柄でした。これでは珈琲の風味がイメージできない!ということで、一言で味わいを表現しようとあれこれ悩んだ末に“こっくり”と命名しました。

切れのいい苦味の「すっきり」とは対照的な、コクのある苦味を表現したのですが、当初はなかなか馴染まず、お客さまも言いにくそうにされていのを昨日のように思いだします。今ではすっかり定着。

インパクトがあるのか、初めてご来店の若い方からの注目度も高いです。しっかりした珈琲のコクが残る後口の余韻をお楽しみください。

 

トラジャ~気分転換にはコレ!~

厳しい暑さがまだまだ続きますが、夕暮れが早くなり朝夕はちょっぴり過ごしやすくなる9月。かえって疲れが・・・と言う方も多いのでは?そんな時『トラジャ』のパンチのある苦味と、シャープな切れ味で気分転換してください!

インドネシアのスラウェシ島、標高1200mほどの山岳地帯、カロシ地区で栽培されています。生豆が美しい緑色をしていることから「珈琲のオパール」と呼ばれることも。

ちなみに「トアルコトラジャ」は第二次大戦下で、市場から消えたトラジャを発見し、ジャングルの道なき道を切り開き、トラジャを復活させたキーコーヒーの登録商標です。

「トラジャ(toraja)」「アラビカ(arabica)」「コーヒー(coffee)」から頭文字をふたつずつ取って名付けられたそうです。今ではトラジャ地方で広く栽培されるようになりました。キーコーヒーさんに感謝ですね!

ブレンド まろやか

やさしく、ま~るい味わいを懐かしい人たちとの“語らい”の傍らに・・・と、年末お配りしたカレンダーに記しましたが、今年の夏は集うことがはばかられる事態に・・・

寂しい事ですが、しばらくの辛抱ですね。ウツウツとした気分を晴らしてくれるのも珈琲の効用のひとつ?!

賑やかな「語らい」はお預けですが、バランスの取れた味わいの“まろやか”で静かな癒しのひと時をお過ごしください!

アンデスマウンテン~エクアドル~

ナッツのような甘い香りとしっかりしたコク・・・梅雨空のスッキリしない時も『アンデスマウンテン』でひと時の“やすらぎ”を!

生産国は赤道直下エクアドル。JAS認証を受けたオーガニック珈琲です。

豆面の美しさと優しい甘い香りからは想像できないしっかりしたコク、後口にアーモンドフレーバーが・・・。

産地はアンデスの山岳地帯を含む標高500~2000mの高地です。完熟豆を水洗処理し、天日乾燥します。水分12%まで乾燥した豆は豆質が柔らかく焙煎上りが美しい豆に仕上がっています。何故か男性のリピーターが多いのもこの豆の特徴です。

今月は10%増量でのご提供です。

モカハラー ロングベリー

軽やかで上品な酸味は、沈みがちな雨の日に潤いのひと時を与えてくれると思います。

琲豆の発祥の国エチオピアのモカは、珈琲好きの方ならよくご存知の銘柄ですが、モカコーヒーは生産エリアによって特徴があります。日本のお米と同じですね。

今月の豆『モカハラー ロングベリー』はエチオピア東部のハラール地方で栽培されています。フルーツを思わせる甘酸っぱいアロマですが、なめらかな飲み口で酸味系という印象を一変させてくれるはず。“モカの貴婦人”と呼ばれる所以を感じていただければ嬉しいです。

酸味が苦手とおっしゃる方もこの機会に是非お試しください。

ご存知の方も多いかもしれませんが、「モカ」とは実はイエメンの南西岸、紅海に面する小さな港町の名前です。ちなみにイエメン産のモカコーヒーは「モカマタリ」が有名ですね。このモカ港から船積みされていた珈琲豆の総称が「モカコーヒー」です。17世紀頃がモカ港の最盛期で、その役割を終えました。でも、なぜかモカコーヒーの名は今もそのまま使われています。

 

 

キリマンジャロAA~気分リフレッシュ~

爽やかな五月晴れにピッタリの珈琲です。甘い香りとキレのいい後口で、重い気分を吹き飛ばしてリフレッシュしてください!

珈琲好きの方にとってはとてもポピュラーな銘柄ですが、酸っぱいイメージをお持ちの方も多く、敬遠される方と、これこそ珈琲と絶賛される方に分かれます。実は私は後者です。湯温と淹れ方の工夫で味わいがグッと変わります。そのあたりは店頭でゆっくりご案内!

生産地はアフリカ大陸最大の国タンザニア。6000mを超える万年雪をいただくキリマンジャロ山。そのふもと海抜1000m以上の寒暖差が大きく、年間の降雨量も豊富なエリアで栽培されています。

小規模な生産者が多く、珈琲豆の品質のばらつきが大きいことから、豆の大きさや欠点豆の混入度合いなどで格付けは、最高ランク「AA」から「E」まで6段階で評価されます。Actのキリマンジャロはもちろん「AA」です。

5月は「キリマンジャロ」10%増量です。