ラ レフォーマ~エルサルバドル~

国花が「コーヒーの花」という、国を挙げてコーヒー栽培に力を入れるエルサルバドルで百年続くラ・レフォーマ農園からの豆です。

栽培するメインの品種はブルボン種。さび病に弱い品種で大規模農園では敬遠されていますが、高品質なコーヒー産出のために努力を惜しまず、手間をかけて栽培しています。

その甲斐あってこれまでに世界規模の品評会カップオブエクセレンスでの受賞の経歴もあり、エルサルバドルでも一目置かれる農園です。

精製はチェリーのまま乾燥させる手間のかる方法で仕上げるナチュラルです。果実のようなフルーツフレーバーを感じていただけるはず!お試しください.

 

ブルボン アマレロ ~ブラジル~

ブラジルのスペシャルティコーヒーの生産拠点の南ミナスでも、有数のサスティナブルで良質なコーヒーを生産するベラビスタ農園からの特別な豆をご案内します!

3代目農園主のアントニオさん

ブルボン種はコーヒーの原種のひとつで、中でもアマレロ(黄色い豆)は希少種です。味・香り・コクの三拍子揃った品種ですが、手間がかかる割にハイブリッド種(交雑種)に比べて収穫量が少なく、栽培する農園が少なくなっています。ベラビスタ農園では3代にわたって受け継がれる栽培技術で黄色い完熟チェリーを丁寧に手摘みし、精製は手間のかかる“パルプドナチュラル”という方法で仕上げています。

“パルプドナチュラル”はコーヒーチェリーの皮や果肉を取り除いた後、ミューシレージ(種=豆を包む甘い粘液質の層)を残したまま乾燥させます。甘みと心地よい舌触りをお楽しみください。

 

雲南 ナチュラル~天空農園から~

コーヒーなのにリキュール感が印象的な飲み口で、お好みが分かれる銘柄ですが、唯一無二のフレーバーをこの機会に味わってください!

農園はメコン川源流の標高1700m布巾に位置する、その名も「天空農園」からです。

「あの雲南はもう来ないの?」というお客さまからの声に応えて、2年ぶりのご案内です。

台湾から移住した農園責任者のソウさんが、プーアール茶の製法からヒントを得て70パターン以上の模索の末にたどり着いた精製方法で仕上げています。チェリーのまま袋に詰めて一次発酵させて、乾燥させます。乾燥中に二次発酵が進むのでダブルフォーメンテーションと呼んでいます。

今年のクロップはリキュール感と相まって梅酒のような香りを感じます。

「天空の城」ならぬ「天空農園」からのかぐわしい香りをお楽しみください!

 

La Miel ~コロンビア ~

La Miel (ラ ミエル)はスペイン語でハチミツの意味だそうです。

生産者はコロンビア北部のシェラネバダでコーヒー栽培と養蜂を営む農家さんたちです。

20年近く前から伝統的な栽培方法に取り組み、化学肥料も一切使わず、自然の恵みを大切に有機農法を実践しています。今ではコロンビアのオーガニックを代表する団体です。

コーヒーの収穫時期は10月~1月です。コーヒー栽培だけでは生計が立てられず、シェードツリーとして植えているグアモの木を利用して養蜂もおこなっています。農薬があるところではミツバチは生息できませんがこのエリアなら大丈夫!

実はコーヒーノキは自家受粉ですが、研究機関の調査によると、コーヒーノキの受粉にミツバチが16%ほど関与していることも分かっています。残暑が厳しい9月、ハチミツのような甘いフレーバーを感じていただきたい!

セリブ ラジャ ~インドネシア マンデリン ~

「セリブ=1000」「ラジャ=王」 は、トバ湖周辺で収穫された数多のコーヒーのなかで、一番のクオリティであることから命名された豆です。

スマトラ島北部ボルン地区の170を超える農家さんが栽培したチェリーを精製するのはコーヒーコレクターと呼ばれるルンバンガオル兄妹の加工場です。

良質なチェリーを最高のコーヒーに仕上げるためには、精製にも手をかけることが不可欠です。

インドネシア特有のスマトラ式(果肉除去後、半乾き状態で脱穀し、再度乾燥)の精製では、水分値が高いため豆は柔らかく、ミルの力で先端が裂けてしまうことがあります。その裂けた部分は品質の劣化をおこしやすく、それらを取り除くにはハンドピックが不可欠。手作業で気の遠くなる作業を続けて不良豆を徹底的に取り除きます。セリブ ラジャの誕生です。

当店の定番『マンデリンG-1』『マンデリン トバコ』との飲み比べもお楽しみください!3銘柄同時にお求めの方は5%OFFでご提供させていただきます。

 

キアンデリ ~ケニア ムランガ~

Actではケニアと言えば「ケニア紅茶」ですが、7月はケニアの珈琲をご案内します。

馴染みの薄い方も多いケニアの珈琲ですが、その質の高さには定評があります。この機会に「酸っぱい」ではなく、華やかで明るい良質な`「酸」を味わってください。

アフリカ大陸で2番目に高いケニア山(5,000m級)の麓1,600~1,800mの高地にあるムランガ県からです。恵まれた栽培環境だけでなく、環境に配慮した精製にも力を入れています。

丁寧な収穫、選別の行程を経た完熟チェリーをウオッシュ精製する段階で使う水を無駄にしないよう、再循環させて複数回使用。

また使用した水を、時間をかけて土壌に還元させ、水源や土壌の汚染を防ぐ等、環境を壊さず美味しいコーヒーを生産する努力が続けられています。

この美味しさが長く続くことを願いながら、ぜひご賞味ください!

 

オルリッチ ~コスタリカ~

環境先進国コスタリカから、クッキーのような甘くて香ばしいフレーバーの珈琲をご案内します。

オルリッチを栽培するFJOサルチ農園は、コスタリカの第34代大統領が始めた農園です。1962年~1966年の期間中コスタリカのトップとして活躍していました。民衆からは「ドン・チコ」の名前で愛された大統領でした。

そんな彼は政治の道に入る以前、1928年にアラフエラ州サルチで小さなコーヒー農園をスタートさせたのがFJOサルチ農園のルーツです。農園ができた後は規模の拡大、加工場の設立を果たし、当時では国内最大のコーヒー会社として成長し、現在はOrlich氏の子孫が経営を担っています。

そんな農園からウオッシュほど水を使わずに精製する、ホワイトハニーという方法で加工されたコーヒーが届きました。

チェリーの皮や果肉は取り除きますが、ミューシレージ(豆の周囲のヌメヌメ部分)を少し残して乾燥工程に進みます。水洗式(ウオッシュ)に比べ水の量が抑えられる方法として広がっています。

ウオッシュより甘みのある香味があり、ナチュラルほどのクセはない味わいというのが妥当でしょうか? ハニープロセスにはミューシレージをどの程度残すか細分化されているようですが、ホワイトハニーはミューシレージを90%程度除去しています。乾燥度合いを確認しながらヌメヌメ部分がくっつかないように管理するだけでも大変です。手間と技術と経験がものをいう製法ですね。

メイチェディマイ~タイ~

タイ最北にある19世帯のメイチェディマイ地区の農家さんたちが育てたコーヒーです。その豆を独自のウオッシュ精製で仕上げています。タイのコーヒーのイメージがきっと変わります!?

生産地はタイの最北チェンライ県です。この周辺はかつてアヘン(麻薬)の原料でもあるケシの違法栽培が世界最大規模で行われていた地域でしたが、ロイヤルプロジェクト(国王ラーマ9世がケシ栽培を撲滅するために代替栽培を奨励)をきっかけにお茶や果物、コーヒーなどの栽培拠点に生まれ変わりました。

コーヒー豆の生産国の中には後継者不足に悩む国があるなか、この地では若い世代がコーヒー栽培に取り組んでいます。明るいやさしい酸味と、冷めてからのミルクチョコレートのような甘さが特徴の珈琲に仕上がっています。お試しください!

バラホナ~ドミニカ共和国~

カリブ海のドミニカ共和国から、カカオのような甘みを感じる珈琲が届きました。しかも!希少な「ティピカ種」の原種です。味わってみてください。

普段、私たちが飲んでいる(アラビカ種の)コーヒーのなかで最も歴史が古い品種が「ティピカ種」です。

ただ・・・この品種は病害虫に弱くハイブリッド種(異なる種を交配してつくる品種)への置き換えが急速に進んでいるため野生のままの「ティピカ種」は大変希少です。

『バラホナ』は野生種が残るエリアで栽培された豆です。

2022年から国家主導で植樹に取組み100万本以上のティピカ種の木が植えられる予定だそうです。雇用創出にもつながる壮大な計画が実を結ぶのはまだ先のようですが、まずはティピカ種を守り育てる山間部から届いた豆を飲みながら、かの地に想いを馳せてください。

 

リバン ガヨ ムサラ~インドネシア~

2022年にコーヒーの国際的な品評会COEで1位に輝いたリバン・ガヨ・ムサラ組合からの、フルーツフレーバーが弾けるナチュラルをご案内します。

生産者のアスマン アリアントさんはコーヒー栽培をスタートした1998年当初はスマトラ島で主流のスマトラ式という精製方法でコーヒーを栽培していました。降雨の多いこの地では難しいとされていたウオッシュドの精製方法に挑戦し、失敗を繰り返しながら高品質な水洗式のコーヒーを作り上げることに成功したそうです。

彼はその成功に満足せず、ハニーやナチュラルなどの精製にも取り組み、世界を驚かせるクオリティのコーヒーを作り続けています。今、彼は2018年に協同組合「リバン ガヨ ムサラ」を作り、彼の経験を多くの小農家さんに伝え高品質なコーヒーの発展に力を注いでいます。

そんな組合からの豆は白ワインを思わせる甘く爽やかな香りが楽しめるコーヒーです。インドネシアの豆はハイローストくらいで焙煎するのが常ですが、今回は余韻を残すために敢て少し浅めに焙煎しました。

ナチュラル(乾燥式):収穫したコーヒーチェリーをそのまま乾燥

スマトラ式:乾燥を2回に分けて行うスマトラ独自の精製方法

ウオッシュド(水洗式):チェリーの皮・果肉・パーチメント(粘液質)を洗い流してから乾燥