ブラジル レカント

農学博士のオーナー夫妻

世界最大の珈琲豆生産国ブラジルから、自然にも働く人々にも優しい珈琲をご案内!

一世紀以上続く農園を現オーナーが引き継いだとき、肥沃な土壌と多様な植生を、野生生物の生態系を壊さない農園経営を考え、栽培面積の半分にあたる71haを自然保護エリアとして残しました。

レインフォレストアライアンス認証マーク

今では名前が分かっているだけでも26種の動物と、80種の鳥類が生息していると言います。2007年には国際的な有機環境認証機関であるレインフォレストアライアンス(RA)の認証を取得。RA認証農園の国際コンテストで12位を獲得するなど、ブラジルの珈琲豆生産の一翼を担う農園です。

働く人々へも教育や住居を保証し、健全な労働環境を提供しています。自然にも地域社会にも優しいレカント農園の珈琲豆は、バランスの良い優しい味わいです。爽やかなかすかな酸味の中に甘味を感じていただける上質の珈琲です。

 

イルガチェフェ~エチオピア~

アフリカンベッド上のコーヒーチェリー

2018年スタートの「お薦め豆」は、珈琲豆の発祥の地、エチオピアのイルガチェフェ地区の豆をご案内します。

味わいは驚くほどのカシス感!珈琲の常識を崩しそうな風味です。昨年来、数々のスペシャルティコーヒーをご案内してきましたが、これほどの衝撃を受けた豆は初めてです。是非、味わってみてください。

手作業での欠点豆の除去の様子

ちなみに、“イルガチェフェ”は現地の言葉で「湿地とその草」を意味するそうです。標高1600m以上の高地で昼夜の寒暖差も大きく、肥沃な土壌、水源にも恵まれ、コーヒー栽培に適した地です。

恵まれた環境だけでなく、アフリカンベットで欠点豆の除去をしながら、一カ月近くかけて乾燥を進める“スロードライング”も、その風味に大きく貢献していると思います。

 

 

 

ハワイ カウ

12月の“お薦め豆”はハワイの名品『ハワイ カウ』をご案内します。ハワイ島東部、かつてはサトウキビ畑が広がっていたエリア、カウ地区で栽培されている豆です。

ハワイ島の珈琲と言えば「コナ」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、『ハワイ カウ』は今その品質の高さから、世界から注目を集めています。もともとはコナ地区から植樹されましたが、土壌や気候風土の違いから、その風味は「コナコーヒー」とは一線を画す豆に成長しています。

酸味が穏やかで、甘味が際立つ、それでいてクリアな飲み口。ファンが増えていますが、コナコーヒー以上に栽培エリアが大変限られているため希少な珈琲としてプレミアがついています。

この度、少量ですが入手できましたので年内最後の“お薦め豆”でご案内させていただきます。

グァテマラ アゾティア

アゾティア農園はグァテマラにある珈琲産地のなかでも、特に優れた豆を生産するエリア、アンティグアにあります。

アンティグアでは2000年に34の農園主が集まり、生産者協会が設立しました。協会では原産地統制呼称を守り、同エリアのコーヒーの価値を高める活動を行ってきました。そのひとつが、各農園の地理的情報、土壌、気候条件など生産者情報をデータベース化したことです。それらの活動はワインのような価値ある方向に向かう、現在のスペシャルティコーヒーの先駆けとなっています。

アンティグアエリアの豆は、かつてはドイツなどヨーロッパへ高級コーヒーのとして、輸出されていましたが、アメリカのスペシャルティコーヒー産業の台頭によって、消費地が米国にシフトし、日本へもその波が届くようになりました。

そんなエリアにあるアゾティア農園は、1883年にコーヒー農園としてスタートした歴史のある農園です。リンゴを思わせる甘い香り、それでいてバランスのとれた厚みのある飲み口。かすかな渋味も魅力です。お試しください。

 

ニカラグア マラゴジーペ

ニカラグアってどこにあったかしら?と思われる方も多いのではないでしょうか?中米の小さな国で、国土は日本の三分の一ほどです。長らく内戦が続き、中米のなかでも最も貧しい国と言われています。

80年代の内戦で珈琲産地は荒廃しましたが、90年代に入り徐々に良質な珈琲が栽培されるようになりました。最近では国際的な品評会でも、その評価は上がっています。

今回ご案内のマラゴジーペは、もともとはブラジルで発見されたティピカ(アラビカ種のなかの在来種の一種)の突然変異種です。他の品種に比べ種子も葉も大きく、コーヒーの木も背丈が高く、収穫するのが大変です。そのため生産性が低いので栽培種としては適していません。

幸いにも・・・と言う表現は、妥当ではないかもしれませんが、内戦の混乱期、様々な品種が残っていたため、現在でも小規模生産者によって栽培が続けられています。

そんな歴史の背景を背負った珈琲豆を山岳地帯の65軒の小さな生産者が、昔ながらの栽培方法で育てています。超大粒な豆はクリーミーな香りとベリーのような余韻が魅力です。

エチオピア ゲレナアバヤ

画像は森の中?と言う感じですが、エチオピアのコーヒーの木です。

長い枝が上から垂れてアーチ状になっています。収穫する時は、枝を下に降ろしながら一粒一粒収穫します。中南米のようにまとまって結実する品種ではないため、労力と時間がかかる大変な作業です。

今月ご案内のお薦め豆は珈琲の発祥の地エチオピアから。エチオピア南西部に位置するジマ地方のスパイシーな香りがするスペシャルティコーヒーです。

ジマ地方には現在でも多くの品種が自生していると言われていて、珈琲豆の遺伝資源の宝庫となっています。

銘柄の「ゲレナアバヤ」は栽培地の地名ですが、この地の小規模農家が栽培する豆は、処理段階の節目節目での欠点豆の除去や、乾燥に倍以上のに日数をかけるなど、徹底した生産管理をおこなうことで、豆本来の魅力を余すことなく引き出しています。

アフリカでは生姜を浮かべて飲む「ジンジャーコーヒー」が好まれていると聞いていますが、この珈琲豆は何故か「ジンジャーコーヒー」そのものです!是非、お試しください。

 

マンデリン リントン~インドネシア~

インドネシアは(緑色)大小の島々から成り立っています。左の大きな島がスマトラ島 です。 島の北側がアチェ州で内陸部にトバ湖があります

『マンデリン』の歴史は古く、インドネシアに珈琲豆が伝わった17世紀のこと。インド経由でアラビカ種がジャワ島に植樹されました。

その後、オランダに大きな富をもたらしましたが、20世紀初めコーヒー栽培にとって大敵とされる「さび病」が大流行し、アラビカ種がほとんど途絶えてしまいました。

以降は病気に強い品種ロブスタ種(主にインスタントコーヒーなどの原料)へ栽培が移行してしまいました。

トバ湖

ただ、わずかにアラビカ種が生き残ったのがスマトラ島北部の高地でした。同地に住むマンデリン族が中心となって栽培した豆が『マンデリン』です。

今回ご案内の『マンデリン リントン』はスマトラ島北部のリントン・ニ・フタ地区で栽培されたスペシャルティ豆です。ちなみに『マンデリン トバコ』は島にある一番大きな湖、“トバ湖”の周辺で栽培されたスペシャルティ豆です。また定番の『マンデリン』はスマトラ島北部のアチェ州全域で栽培された豆のなかでグーレードがNo.1の豆です。

ルーツは同じでも、その味わいの違いはなかなか興味深いものがあります。是非、この機会に飲み比べをしてみてください!

 

アンデスマウンテン~エクアドル~

3年ほど前、お薦め豆でご案内し、好評いただいた珈琲豆です。久々に生豆が入手できました。改めての案内です。

生産国は赤道直下の国エクアドル。オーガニックコーヒー豆(JAS認定)です。

豆面の美しさと優しい甘い香りからは想像できないしっかりしたコク、後口にアーモンドフレーバーが広がります。

産地はアンデスの山岳地帯を含む標高500~2000mの高地で、無農薬で栽培した完熟豆を水洗処理し、天日乾燥します。水分12%まで乾燥した豆は豆質が柔らかく焙煎上りが美しい豆に仕上がっています。

コスタリカ シンリミテス

中米コスタリカのコーヒー栽培は小規模な農園がほとんどですが、生産者はプライドをもって生産に取り組んでいます。なかでも西部に位置するウエストバレー地域は高品質なコーヒー豆の生産エリアとして注目されています。

コスタリカでも周辺国と同じように従来は、収穫したチェリーの加工を農協や業者に搬入し、様々な農園のチェリーを生豆に加工するという分業制が主体でした。この場合、各農家のコーヒー豆の特徴は失われてしまいます。

2000年頃から、先進的な農家では小規模ながらも、自ら設備(水洗処理・乾燥など)を整え、品質の高い珈琲を生産する動き=マイクロミルのコーヒーが誕生し注目されています。今やその数は200近いと言われています。(日本でも農協を通さず消費者に農家が直接販売するブランド米が増えていますがそれと似ていますね)

生産者のプライドを賭けた豆と言えます。そんななかで、カルデナス氏のシンリミテス農園はマイクロミルの中でも五指に入るスペシャルティコーヒーです!

ちなみに“シンリミテス”は“無限”と言う意味だそうですが、オレンジのような香りと、コクのある甘味をもつコスタリカコーヒーの無限の可能性を感じていただければと思います。

 

ボリビア カストロ

ボリビアではアルティプラーノと呼ばれる、ラパス近郊の高原地帯がスペイン人入植者によって開拓されました。そこは金、銀、すずなどの鉱山資源は豊富にありましたが、4000mに近い冷涼で過酷な環境は農業には適しませんでした。そこでアルティプラーノの住民たちは、肥沃で気温も穏やかで過ごしやすいユンガス地域に「降りて」きました。
先にコーヒー生産が栄えたのはラパスに近い場所でしたが、よりコーヒーに適したコロイコやカラナビに産業が移り、カラナビはボリビアコーヒーの首都と呼ばれるようになり、コーヒーの一大集散地となりました。

カストロ氏もこのアルティプラーノに暮らしていた1人です。コーヒー生産の為に、この地に家族親戚で移り住んだのが15年前。家族・兄弟でこの地を耕し、2008年COE(カップ・オブ・エクセレンス)では兄弟のペドロ・カストロ氏がCOE2位の栄冠に輝いた事が今でも一族の誇りです。

カストロ氏もナショナルウィナーに選出経験があり、この地で生まれた4人の子供たちと奥さんと共に高品質なコーヒー生産を目指し、スペシャルティコーヒーの生産に従事している数少ない生産者です。

オレンジを思わせるフレーバーとチョコレートのような甘さを感じていただけるクオリティの高い豆に仕上がっています。味わってみてください。