『パイナップルハニー』~ブラジル~

ビスタアレグレ農園は、かつて金やダイヤモンドなどの採掘で栄えたブラジル南東部のミナスジェライス州にあり、農園は環境保護区にも指定されるエリアに位置します。

ブラジルでは珍しく1000mを超える標高にあるお陰で、昼夜の寒暖差が大きくコーヒーチェリーはゆっくり熟します。

200ヘクタールという広大な農園ですが、その50%が森林保護区に指定されています。自然環境に恵まれた農園では環境への配慮をしながらの農園経営を実践しています。

雨水などの水資源を大切に扱うための貯水池を園内の各所に設置したり、コーヒーの果皮・果肉を堆肥化させたコンポストを使用したり、ユーカリなどの葉っぱをマルチング材として活用したりしているそうです。

土壌に有機物を与えることで、土地の保護にもつながり、自然にあるもので雑草をコントロールできることで、除草剤の使用の削減にもつながります。さらに、園内で使用する電力の100%を太陽光発電でまかなうなど、環境負荷の低減に取り組んでいます。

持続可能な農業を実践する農園から、甘味のつまった飲み疲れしない優しい口当たりのコーヒーをお楽しみください! 冷めてからも美味しい!

『コルブラン』~パプアニューギニア

6月にご案内するコーヒーは産地も品種もBEANS’Actでは初めての豆です。

パプアニューギニアは、オーストラリアの北に位置し、ニューギニア島の東半分と600の島からなる国です。コルブラン農園は現在の農園主の父親が1962年に、数ha程度にコーヒーの苗を植えたことに始まるそうです。徐々に拡大し今では300haに及ぶ土地に様々な品種を育てています。

今回のご案内の品種は『アルーシャ種』という、希少な品種の豆です。アラビカ種の突然変異種ですが、同国とタンザニアの一部などで栽培されているだけで、主にヨーロッパに向けて出荷されることが多く、国内の流通量は少ないようです。

農園主のモットーは「私が信じるのは、ちゃんと栽培して、完熟のチェリーをちゃんと発酵させて、ちゃんと乾燥させて綺麗に精選すること」農園では特に変わった精製方法はおこなわず、一貫して水洗式(ウオッシュ)です。

挽いた時のフルーティなフレーバーと、飲んだ時の丸みのある質感と甘さが特徴的です。希少な『アルーシャ種』をお試しください!

『レテフォホ』~東ティモール~

“お薦め豆”は店奥で15日から開催する『フェアな未来への五重奏』に出展くださるVIVATIM代表が東ティモールを訪問し、お話を聞いたエリアからの豆です。

東ティモールはインドネシアのバリ島の東に位置する島国で、西半分はインドネシア、東半分が東ティモールです。国土は東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県を合わせたのとほぼ同じくらいの、小さな島国。

同国のコーヒー栽培は1800年代に溯りますがコーヒー貿易が解放されたのは独立を果たした21世紀になってから。

その後、手つかずのままだった木々を整備し、昔ながらの土着の有機栽培をしています。栽培地のレテフォホ村の豆はアラビカ種の原種に近いティピカ種です。

1本の木からの収穫量は少なく、足場の悪い急斜面で上に伸びた枝を引っ張たりして完熟豆を手摘みしています。彼の地に想いを馳せながらお楽しみください。

白い花はコーヒーノキの花。鈴木さんが訪問された時にジャスミンのような香りと共にコーヒーノキが迎えてくれたそうです。

 

セスマッチ ~ メキシコ ~

久々にメキシコからの豆をご案内。明るい酸質と心地よい甘さのバランスがこの時期にピッタリ?!

淹れてからの温度変化による、風味や舌触りの変化もお楽しみください。

栽培地はメキシコで一番コーヒー栽培が盛んなエリア、チアパス州です。ご案内の豆は生物保護園の緩衝地帯にあり標高が1000~1750mに位置するシエラマドレ環境保護農民組合(CESMACH/セスマッチ)の農家さんたちが生産しています。

この地区では環境保全と生物保護のために、コーヒー以外の作物の栽培が制限されています。自然豊かですが食糧難が大きな課題の一つで商業的養蜂にも取り組み始めているそうです。蜂がコーヒーノキの受粉を促進させ、収穫量も増加しているようです。

“大自然の守り人”がつくるコーヒーをどうぞ!

 

モカ ハラズ~イエメン~

3月の“お薦め豆”は今回で3度目のご案内です。フレーバーをご記憶の方もいらっしゃるのでは?

今年入荷したクロップはチェリーのようなフレーバーが際立っていますが、そのフレーバーは変化に富んでいます。湯温や淹れてからの時間経過によってさまざまな風味を醸します。

イエメンは中東で唯一のコーヒー生産国。15世紀後半頃にエチオピアからコーヒーが初めて移植されました。そして、アラビア半島の最南端に位置するイエメンは、世界で初めてコーヒー豆を商業目的で輸出した国でもあります。

その港が「モカ港」です。港からは多くのイエメン産とエチオピア産の良質なコーヒー豆が、主にヨーロッパに向けて輸出されました。そのことから、イエメン産とエチオピア産の珈琲豆は、総称して「モカ」と呼ばれるようになったそうです。

ご案内の『モカ ハラズ』はイエメン北西の高地に位置し、標高は最高2400mと高く、寒冷なハラズ地区で栽培されています。ナチュラル製法で仕上げられていますが、とても明るい酸味を感じていただける珈琲です。何といっても挽いているときの香りが秀逸です。至福の一杯で一息ついてください。

チョコラーダ ~ブラジル ~

ヴァレンタインに合わせて、今年もダークチョコレート感が楽しめる珈琲をご用意しました!

ブラジルといえば香ばしいナッツと、後口に醸すダークチョコ感が持味ですが、それにとことんこだわって“つくった”豆です。

産地を指定するのではなく、ダークチョコの印象を強くするために、南ミナス、セラード、モジアナで栽培されたコーヒーのロット、何と数百種類をブラジルのコーヒー鑑定士が鑑定・厳選してブレンドしたコーヒーです。

もう一つの特徴が、完熟したチェリーを収穫するのではなく、完熟から少し乾燥したぐらいのコーヒを使用しています。

シングルオリジンや、スペシャルティとは異なる生育で育まれたコーヒーの味わいをお確かめください! チョコレートを召し上がる前に香りと後味をまずはお楽しみくださいね!

 

イルガチェフェ チェルベサ~エチオピア~

年頭は珈琲発祥の地エチオピアから、在来種で無農薬栽培の豆をお届けします。ウオッシュですがナチュラルに引けをとらないスパイシー感と甘さを感じていただけると思います。

生産地は標高1950mを超える山奥のチェルベサ村からです。

レーズンを思わせる甘さとスパイス感は、北欧を中心に世界中で人気を集めています。

零細な農家さん1300世帯ほどが野菜などと一緒に庭先で栽培するガーデンコーヒーは、イルガチェフェの中でもひと際優れたフレーバーで有名です。山奥のこの村に5年まえにSNAP社が精製所を建設し、特徴的なフレーバーを最新の加工技術で、長く余韻を楽しめるクリーンカップに仕上げています。

コーヒー発祥の地、エチオピアに想いを馳せながら新春の珈琲をお楽しみください。

ラ レフォーマ~エルサルバドル~

国花が「コーヒーの花」という、国を挙げてコーヒー栽培に力を入れるエルサルバドルで百年続くラ・レフォーマ農園からの豆です。

栽培するメインの品種はブルボン種。さび病に弱い品種で大規模農園では敬遠されていますが、高品質なコーヒー産出のために努力を惜しまず、手間をかけて栽培しています。

その甲斐あってこれまでに世界規模の品評会カップオブエクセレンスでの受賞の経歴もあり、エルサルバドルでも一目置かれる農園です。

精製はチェリーのまま乾燥させる手間のかる方法で仕上げるナチュラルです。果実のようなフルーツフレーバーを感じていただけるはず!お試しください.

 

ブルボン アマレロ ~ブラジル~

ブラジルのスペシャルティコーヒーの生産拠点の南ミナスでも、有数のサスティナブルで良質なコーヒーを生産するベラビスタ農園からの特別な豆をご案内します!

3代目農園主のアントニオさん

ブルボン種はコーヒーの原種のひとつで、中でもアマレロ(黄色い豆)は希少種です。味・香り・コクの三拍子揃った品種ですが、手間がかかる割にハイブリッド種(交雑種)に比べて収穫量が少なく、栽培する農園が少なくなっています。ベラビスタ農園では3代にわたって受け継がれる栽培技術で黄色い完熟チェリーを丁寧に手摘みし、精製は手間のかかる“パルプドナチュラル”という方法で仕上げています。

“パルプドナチュラル”はコーヒーチェリーの皮や果肉を取り除いた後、ミューシレージ(種=豆を包む甘い粘液質の層)を残したまま乾燥させます。甘みと心地よい舌触りをお楽しみください。

 

雲南 ナチュラル~天空農園から~

コーヒーなのにリキュール感が印象的な飲み口で、お好みが分かれる銘柄ですが、唯一無二のフレーバーをこの機会に味わってください!

農園はメコン川源流の標高1700m布巾に位置する、その名も「天空農園」からです。

「あの雲南はもう来ないの?」というお客さまからの声に応えて、2年ぶりのご案内です。

台湾から移住した農園責任者のソウさんが、プーアール茶の製法からヒントを得て70パターン以上の模索の末にたどり着いた精製方法で仕上げています。チェリーのまま袋に詰めて一次発酵させて、乾燥させます。乾燥中に二次発酵が進むのでダブルフォーメンテーションと呼んでいます。

今年のクロップはリキュール感と相まって梅酒のような香りを感じます。

「天空の城」ならぬ「天空農園」からのかぐわしい香りをお楽しみください!