古くからFARC(ゲリラ集団)誕生の地として、治安の悪い状況が続いていたコロンビア中部のトリマ県。そこは、産地に深く入っていくことができずスペシャルティコーヒーの産地としては南部のウィラや北部のサンタンデールに遅れをとり、未開の地とされてきました。しかしながら2016年の和平合意後は、荒廃した土地をコーヒー栽培用地として積極的に開墾が進められています。現在では新しい産地として、コロンビアのコーヒーバイヤーたちからも注目を集めています。
生産者のAsuprasar農協は農業が環境に負荷をかけるのではなく、その地の生態系の一部となり実働していくことを理念に掲げ、その理念に賛同する94の加盟農園から成り立っています。肥沃な土地でアグロエコロジー(地球環境にやさしい農業)を実践しています。そうしてゆくことで生態系の保護と生産者の社会生活水準の向上を同時に実現しています。この農協では加盟農園の2割ほどが女性オーナーであることも、大きな特徴です。
トリマ県の土地が生み出す複雑な甘み、香り、旨味がワインのテロワールのように醸し出されています。
マンデリンやアフリカ系のフルボディな深煎りもいいですが、良質なコロンビアでしか味わえない、バランスのとれた軽やかな味わいは、飲み疲れしないコーヒーとしてお楽しみください。