環境先進国コスタリカから、クッキーのような甘くて香ばしいフレーバーの珈琲をご案内します。
オルリッチを栽培するFJOサルチ農園は、コスタリカの第34代大統領が始めた農園です。1962年~1966年の期間中コスタリカのトップとして活躍していました。民衆からは「ドン・チコ」の名前で愛された大統領でした。
そんな彼は政治の道に入る以前、1928年にアラフエラ州サルチで小さなコーヒー農園をスタートさせたのがFJOサルチ農園のルーツです。農園ができた後は規模の拡大、加工場の設立を果たし、当時では国内最大のコーヒー会社として成長し、現在はOrlich氏の子孫が経営を担っています。
そんな農園からウオッシュほど水を使わずに精製する、ホワイトハニーという方法で加工されたコーヒーが届きました。
チェリーの皮や果肉は取り除きますが、ミューシレージ(豆の周囲のヌメヌメ部分)を少し残して乾燥工程に進みます。水洗式(ウオッシュ)に比べ水の量が抑えられる方法として広がっています。
ウオッシュより甘みのある香味があり、ナチュラルほどのクセはない味わいというのが妥当でしょうか? ハニープロセスにはミューシレージをどの程度残すか細分化されているようですが、ホワイトハニーはミューシレージを90%程度除去しています。乾燥度合いを確認しながらヌメヌメ部分がくっつかないように管理するだけでも大変です。手間と技術と経験がものをいう製法ですね。