中米ニカラグアはもともと良質の珈琲の産地として知られていましたが、80年代の内戦でコーヒー産地は荒廃してしまいました。内戦が収束するなか、徐々に珈琲栽培も安定して、良質の豆の産地として復活しました。
多くの産地では特定の品種を区画を分けて栽培する方法をとっていますが、ニカラグアでは内戦時の混乱期、様々な品種がバラバラに植えられ、それが今でも残っています。
今回ご案内のラス ブルマス農園はニカラグアの北西部に位置し、2014年に創設されました。農園は山岳地帯にあり、松や土着の木々に囲まれた険しい立地です。
この農園の珈琲豆の大きな特徴はキャラメルを思わせる甘い香り!
その秘密はハニー精製によります。収穫した完熟コーヒーのチェリーの果肉を除去した後、豆の周りに付いたミューシレージと呼ばれる粘液質を残した状態でゆっくりと乾燥させます。完熟実のミューシレージの甘味が豆に移り、独特の香りを醸し出します。
コーヒーの精製方法は、チェリーを摘み取ってそのまま乾かすナチュラル(乾式)と、表面の皮を剥がして、発酵させ粘液質(ミューシレージ)を除去するウォッシュド(水洗式)がよく知られていますが、今回のハニー製法はリスクも手間もかかる製法ですが、その独特の香りから注目されています。是非、この機会にお試しください。